太郎さんは、会社から「管理部は全員賃金カット」と突然通告されました。
山田建設は、さまざまな経費削減を行なってきましたが、経営は上向かず、人件費を圧縮しなければならなくなって、標的にしたのが不採算部門である管理部でした。
給料を下げないと不採算部門は整理・解雇しなければならなくなる、という理由で、会社は太郎さんはじめ管理部の社員の同意を得ずに給料の削減を行なおうとしたのです。
就業規則には賃金カットをする場合の取り決め(減額措置の規定)がなかったため、太郎さんは「会社の都合による一方的な給料切り下げは無効」だと主張しました。 |