派遣元から派遣先への通知
人材派遣の基本契約および個別契約に基づき、派遣元はスタッフを派遣します。
ただし、これら派遣契約では、契約の範囲でスタッフを派遣すればよく、誰を派遣するのかなどは派遣元が決定し、派遣先は、派遣元が定めた派遣スタッフを就業条件に従って就業させることになります。
しかし、若年者や女性について労働基準法などで禁止された労働もありますから、どのような人が派遣されてくるのか、最低限の情報は知っておかなければ、適切な就業を指示することはできません。
そのため、派遣元から派遣先に対して、派遣されるスタッフの氏名のほか、次のとおり、必要な情報を通知することとさせています(派遣法第35条、派遣則第27条の2第1項、派遣則第28
条)。
<派遣元から派遣先へ通知すべき事項>
@派遣労働者の氏名および性別
※派遣スタッフが18歳末満である場合、その年齢を含む。
A派遣スタッフが期間を定めないで雇用する着か否かの別
B社会保険などのカロ入の有無
※派遣スタッフが健康保険・厚生年金・雇用保険の被保険者となったことの確認の有無(「無」の場合はその具体的な理由)。
C派遣契約の就業条件と異なる場合の就業条件
※派遣スタッフの就業条件の内容が、その派遣契約の就業条件のうち「派遣期間および派遣就業をする日」「就業開始および終了の時刻、休憩時間」「派遣元責任者および派遣先責任者」「所定外就業」に限る)の内容と異なる場合、その内容。
このうち、Aの事項については、平成24年10月の改正で加わった事項です。
有期・無期の変更があったときも通知が必要です。
Bの事項は各書類が行政に提出されていることの有無であり、「無」の場合は、「加入手続中」「被保険者に該当しない」などと、その具体的な理由を記載する必要があります(派遣則第27条の2第2項)。
なお、派遣の開始後に加入手続きが完了したときは、派遣元はその旨を派遣先に通知するものとされています。
派遣スタッフについての通知は、あらかじめ通知すべき事項を書面(または電子メール、ファクシミリ)に記載し、派遣先に交付する方法が原則です。
ただし、緊急の必要があるため、書面などを交付できない場合は、通知すべき事項を、口頭などによって通知すればよいこととなっています(派遣則第27条2項、3項)。
この場合、その派遣の個別契約において従事する業務など、就業条件の組み合わせが複数ある場合であって、派遣期間が2週間を超えるときは、派遣開始後に遅滞なく、書面などを派遣先に交付しなければなりません。
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