自由利用できない休憩時間

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自由利用できない休憩時間

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自由利用できない休憩時間

<事例>

太郎さんの働く倉庫会社では、5人の社員が荷物の搬入、搬出を行い、作業は午前中と夕方の一部に集中しており、その他の時間帯はたまにトラックを迎える程度で、待ち時間が長いのです。

そこで会社は午後0時から午後1時までと決めていた休憩時間を廃止し、午後1時以降の作業の途切れた時間に臨時休憩をとるよう社員に命じました。

しかし、作業が少ない時間帯でも、トラックが入ってくるたびに休憩を中断して作業にかからなければならず、落ち着いた休憩をとることができません。

太郎さんは休憩時間を元に戻してほしいと会社に要求しました。

このような休憩の与え方は、自由利用できないという点で法定の休憩を与えたことにならず、太郎さんの主張どおり、下のように時間が定められた休憩を与える必要があります。

単に業務に従事していないというだけでは、休憩時間にならず、使用者は1日の労働時間に応じて、次のとおりの休憩時間を社員に与えなければなりません。

@8時間超 1時間以上

A6時間超8時間以下 45分以上

B6時間以下 なくてもよい

この休憩時間は、単に業務に従事させていないというだけでなく、原則として社員に自由に利用させなければなりません。

本件のように、トラックの到着を待つ時間とか、または商店などで店員が客を待つ時間、工場などで作業の間に待機する時間などの、手待ち時間は、実際に作業などを行なっているのではありませんが、使用者の一定の拘束下にあり自由に休憩できません。

判例で、寿司屋の客待ちの休み時間は手待ち時間で、休憩時間ではないという判例があります。

この自由利用については、防犯上や機密漏えい防止などの観点や、業務内容から「事業場の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩の目的を損なわない限りさしつかえない」場合もありますが、少なくとも業務から完全に離れるものでなければならないとされています。

ですので、本件のような休憩の与え方は、自由利用できないという点で法定の休憩を与えたことにならず、改めて始まりと終わりが定められた休憩時間を与える必要があります。

判例でも「休憩時間の利用は原則として労働者の自由な意思に委ねられており、これを担保するには、休憩時間の始期及び終期が定まっていなければならない。」とされています。

このような手待ち時間には、通常の人員は必要とされないので、労使協定によって、交代制で休憩をとるなどの措置をとる方法があります。

また、休憩時間は自由利用が原則ですので、昼休みに会社の外に出て昼食をとることも、社員の自由ですが、会社内で自由に休憩できる条件が整っていれば、会社は社員の外出を許可制にすることもできます。

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