退職勧奨についての判例

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退職勧奨についての判例

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退職勧奨についての判例

<判例>

原告に対し、その人格を否定するような罵倒やいじめを行ったものと認められる。

また、被告会社は、原告をテレフォンアポインターに正社員として配置換えしただけであるのか、Aの件で理由なく降格したのか、必ずしも明らかでないが、たとえ配置転換の趣旨であっても、被告会社のB部長が原告にテレフォンアポインターが正社員であることを説明していないことからすれば、原告が退職させるよう仕向けるための降格と捉えることには無理からぬものがあり、このことも、原告に精神的苦痛を与えたものといえる。

(美研事件 東京地判 平20・11・11 労判982)

NBO本部が解散する平成16年2月末と転機に、前期認定事実におけるB人事部長の条件提示内容からすると、被告は暗に原告に対して退職したほうがよいという示唆をしていることが容易に看取できる。

これに対して原告が退職を拒否する対応に出ると、前記認定事実のとおり、被告は、原告の同意あるいは同人との真摯な話し合いなしに人事付として配置転換し、同時に従業員資格区分を従来のM13から非管理職のM11に降格して給与を大幅に下げている。

しかも、原告は人事部長あるいは同人が指名する者の支持管理下に置かれて前記認定事実のような二度にわたる業務指示を受けている状況からすると、被告は原告に対して退職しないことによる不利益をことさらに課しているものと見ざるを得ない。

(日本アムウェイ事件 東京地判 平18・1・13 労判910)

会社によるAに対する執拗ともいうべき退職勧奨からすれば、会社としてはAを何とか退職に持ち込みたかったところ、証拠によればAは会社から成績が悪いことを理由に退職勧奨を受け、平成14年2月、会社を退職していることの疎明がある。

Aが退職に応じないために本件配置命令を発することになった経緯が明らかであり、本件配置命令以後のAの営業事務職としての就業実態が営業事務職としての稼動させる業務上の必要性を見出すことはできず、また、Aに再起の可能性を与えるためともいえず、むしろ、Aの給与等級をPVからPTに下げることを目的としたものと判断せざるを得ないところである。

(日本ガイダント仙台営業所事件 仙台地判 平14・11・14 労判842)

意思表示の取消原因である強迫が成立するには、害悪が及ぶことを告げて、相手に畏怖を与え、その畏怖によって意思を決定させることが必要であるところ、原告が主張する強迫の要素として、B部長が原告に対して、頻繁に、かつ、長時間の面談により、退職勧奨を行ったことを挙げる。

しかし、上記認定事実のとおり、B部長と原告との面談は、週に1回程度、両者の日程調整をした上で行っているし、その時間も、基本的には30分程度であり、しかも、その態様は、退職を強要するような言辞を用いる等の違法な態様によるものであるとの根拠はなく、その内容も、原告がこのまま被告に残っていても居場所がなくなるから、本件制度による希望退職に応じた方が良いということ繰り返し説得したという内容のものであって、上述の意味での強迫と評価できるものではない。

(サニーヘルス事件 東京地判 平22・12・27 労判1027)

懲戒の調査にかかる調査の過程において、労働者から自主退職申出があった場合、使用者は、労働者が錯誤に陥らないよう、処分内容は不確定であり、懲戒解雇以外の懲戒処分が科されることになる可能性もある旨説明した上で、改めて労働者の自発的意思を確認し、自主退職を認めればよいのであるから、使用者に不当な結果を強いるものでもない。

(富士ゼロックス事件 東京地判 平3・3・30 労判1028)

舟艇課の職員や水上署の幹部において、Aの休職前の勤務態度にかんがみて、休職期間満了により復職するであろうAの職場復帰を積極的に受け入れるというよりは、むしろ、Aには任意に退職してもらって職場の平穏と円滑な業務遂行を維持する方が舟艇課ないしは水上署としては望ましいという考えの下に、Aに対し、依願退職を働きかけていこうという合意が、少なくとも暗黙のうちに多数の意思によって形成され、上記不法行為と評価される事実として掲げた行為が行われたものと認めるのが相当である。

(警視庁海技職員事件 東京高判 平22・1・21 労判1001)

被告会社は、原告に対し、労働契約上の不随義務として、原告を適切に就労させ、不当な処遇をしてその人格の尊厳を傷つけないよう配慮するべき義務を負っているものと解するのが相当である。

しかしながら・・・原告に対し、違法、無効な本件スペシャル・アサインメントをなし、かつ、これに従うことを強要して原告を通常の業務に就かせず、上司らの言動も相まって、原告をして、その能力を発揮して正当な評価を受ける機会を与えないばかりか、退職に追い込むべく原告の不安を煽り、屈辱感を与え、精神的圧力をかけたものであるし、さらに、人事権を濫用して原告の職位をバンド3からバンド2に低下させる本件配転をなした上、原告がこれに従わないことを理由に原告に対する賃金の支払を停止し、仮処分手続をとることを余儀なくさせ、また社内のネットワークから排除するなどしたのであるから、上記配慮義務に違反したものとして、原告に対し、債務不履行による損害賠償責任を負う。

(プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インク事件 神戸地判 平16・8・31 労判880)

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