出向は労働契約の変更
出向については、次の原則があります。
@労働契約の変更であり、原則として労働者個人の同意が必要です。
A出向を命じる根拠が就業規則、労働契約などで明確になっている。
B出向先での基本的な労働条件が明確になっている。
C命令に法令違反や権利濫用がない。 |
会社側では、通常の異動などと同じ感覚で、出向させることは使用者の権限で当然できると思い込んで、出向を命じる場合があります。
しかし、出向は労働契約の変更であり、これを会社側に主張する必要があり、もし出向を命ずる根拠が規定されていても、その範囲で命令することができるという限定された権限なのです。
権限があったとしても、法令違反や権利濫用がある場合もありますから、出向についての理由や、自分が対象になった人選や、出向先での労働条件などを聞く必要がありそうです。
また、生活環境や労働条件での著しい不利益があるかどうかを考慮し、その労働条件の内容には出向元への戻る条件があるかなども含まれます。
出向についての段取りも大切で、発令にいたる手続(労働組合との協議、本人への事前説明など)説明義務や情報提供義務について拒否されたり消極的な場合には、労働契約契約法で定められている、労働条件の理解促進義務を主張することができます。
(労働契約の内容の理解の促進)
労働契約法第4条 使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。
2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。
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